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横浜ゴム、持続可能な天然ゴム調達に向けてリスク評価ツール導入

横浜ゴムは持続可能な天然ゴム調達の促進に向けて、天然ゴム業界向けの持続可能性ソリューション・プロバイダーであるRubberWay社のリスク評価ツール「RubberWay Geo-Mapping」を導入したと発表した。

天然ゴムのサプライチェーンには、多数の小規模ゴム農園、仲介業者および加工工場などが介在し、非常に複雑な構造となっている。違法な森林破壊、水資源管理などの環境問題、児童労働や強制労働、地域社会への影響などの社会問題に関するリスクの評価・モニタリングが困難で、持続可能な調達を促進する上でトレーサビリティの確保が課題となっていた。

「RubberWay Geo-Mapping」は農家の位置情報や環境問題および社会問題に関する情報を評価・モニタリングすることができるアプリケーションソフトで、現在3万以上の農園がシステムに登録されている。今回の導入により、サプライチェーンにおける天然ゴムのトレーサビリティの向上を図り、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の提言に基づく開示や欧州森林破壊防止規則(EUDR)への対応を加速していく。

横浜ゴムは、持続可能な天然ゴムのためのプラットフォーム(GPSNR)に創設メンバーとして参画するとともに、2021年9月には従来の「持続可能な天然ゴムの調達方針」を改定し、GPSNRの活動との連携を強めている。今回のリスク評価ツール導入は、同方針に掲げられた「トレーサビリティの向上」「環境への取り組み」を反映したもの。

同社はサステナビリティ経営のスローガンとして「未来への思いやり」を掲げ、事業活動を通じた社会課題への取り組みにより、共有価値の創造を図っている。