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JALとブリヂストン、タイヤ摩耗予測技術を大型機へ拡大

日本航空(JAL)とブリヂストンは、タイヤ摩耗予測技術を活用した計画的なタイヤ交換オペレーションを、JALが運航するエアバスA350-900型機をはじめとする大型機へ対象を拡大した。

タイヤ摩耗予測のイメージタイヤ摩耗予測のイメージ

航空機用タイヤは、安心・安全を守ることを前提として、重荷重・高速度・高温~低温の幅広い温度帯など、過酷な状況下での航空機の離着陸を支えている。数百回の離着陸の後に摩耗に伴いタイヤ交換が必要となるが、航空機や空港などそれぞれの使用環境によってタイヤの摩耗進展速度が異なるという。

そのため、計画的に交換時期を予測しにくく、突発的なタイヤ交換の発生や交換時期が集中してしまうなど「非計画」業務となっていた。そこで、2020年5月よりジェイエアが運航するリージョナル機を対象に、JALの航空機に関するフライトデータや知見と、ブリヂストンのタイヤに関する摩耗予測技術や知見を組み合わせ、交換時期を精度高く予測することで、計画的なタイヤ交換オペレーションを開始した。約4年にわたる運用の中で、タイヤ交換業務の効率化およびタイヤ・ホイールの在庫平準化・削減を実現し、それらと連動してCO2排出量の削減にも寄与している。加えて、タイヤ交換の「計画」 業務化の結果、整備士の予定外残業を削減する働き方改革や、予防整備の拡充による整備業務の品質向上にも貢献している。

今回はこれまでに培った両社の知見をもとにタイヤ摩耗予測技術と活用法をさらに進化させ、精度の高い計画的なタイヤ交換オペレーションの対象を従来のリージョナル機から大型機へ拡大した。